『店舗デザイン』のしくみ。

店舗デザイン屋さんがこっそり教える・・・お店のデザインにまつわるあれこれ・・・

マイベストプロ埼玉
あなたの便利な店舗DESIGN屋さん代表のつぶやきブログ
-お時間ございましたらこちらも覗いてみて下さい!!-

「子供」と「ガラス」と「アクリル」と・・・。

さて今回は「内装デザインのしくみ」ということでお送りします。

ずばり、題名のままなのですが「ガラス」と「アクリル」についてです。


f:id:dotdesign:20141218153246j:plain




共に透明な素材です。
窓や室内扉に使用されることが多いかと思います。


透明度の違いなどなど小難しい話は色々とありますが、
今回はその使用に関する問題をざっとお話していこうかと思います。





まず簡単に言いますと「ガラス」は石で「アクリル」はプラスチックです。
すごく、ざっくり言っているので若干言い過ぎな面も多分にありますが、
質感や性質の面でそう考えていただけるといいかと思います。


では、内装材として使用する際のそれぞれの利点・欠点を挙げていこうかと思います。





■ガラスの利点は傷付きにくさ!!


まずは「ガラス」の利点、「アクリル」の欠点です。


ガラスの利点は何と言っても傷つきにくさです。
拭いても拭いても、それなりに新品的な感じを保ちます。
もちろんある程度は傷つきますが、それが透明度に影響しにくいという感じです。


それに比べて「アクリル」は拭けば拭くほど傷が付きます。
そして傷付けば付くほど、透明度がどんどん下がっていきます。


これは、同じ「アクリル」でも製造方法による違いもあります。


アクリルには「押出材」と「キャスト材」の2種類があって、
読んで字のごとく「押出材」はトコロテンの様に溶けたアクリルをにゅる~と押し出して作ります。
それに対し「キャスト材」は鋳物のように溶けたアクリルをかたに流し込み冷やして完成になります。


この二つの実質的な違いは、簡単に言うとこうなります。

「押出材は安いが傷付きやすい。キャスト材は高いが傷付きにくい。」


もちろん、いくらキャスト材が傷付きにくいといってもガラスには負けます。



■アクリルの利点は安全さ!!


次に「アクリル」の利点、「ガラス」の欠点です。


「アクリル」の利点は何と言っても安全さです。


「ガラス」は簡単に割れます。割れると刺さります。刺さると怪我します。
これは「ガラス」は硬い素材だからです。
たわまないので割れるのです。


それに比べると「アクリル」はたわみます。
たわむので粘りがあり割れにくいのです。
割れにくいので刺さりにくく、刺さりにくいので怪我しにくいのです。


この利点は小さなお子さんのいる環境では絶大です。


(・・・といっても「アクリル」も過度な力が加われば割れはします。)


ちなみに「強化ガラス」はどうかというと、
もちろん、普通のガラスよりは割れにくです。ですが割れます。
強度については一概には言えませんが、
3m位からその3つを落としたとして、
一番形状を保ってくれる信頼性が高いのは「アクリル」だと思います。


ですが、1番安全なのはと言われれば「強化ガラス」でしょう。
個人的に「強化ガラス」の最大利点は硬さではなく安全性です。
「強化ガラス」は割れると体を傷付けにくい形で粉々になります。
ですが・・・「強化ガラス」は何しろ高い!!


さてさて、本当にざっとお話しましたが、
この様に「ガラス」と「アクリル」は一長一短な素材です。


ですが、当コラムお得意技の「無理やりガッとまとめてみる」的に言うと、

「子供がいるならアクリル!!いないならガラス!!」


って感じですかね。


もちろん使う場所(床に使う等は特に)によってベストな選択は変わってきますので、
その辺は施工される方とじっくり話し合ってみて下さい!!


最後に・・・最近我が家で「ガラス」から「アクリル」に変えた大型扉の写真でお別れです。


f:id:dotdesign:20141218154207j:plain





そうです「子供」がガシガシ叩くのです。
自主施工で\20,000-程かかりました・・・(涙)。


ちなみに浮かれた飾り付けのテーマは「こたつでクリスマス」です。
汚くてすみません・・・。




それでは、あなたのお店に少しでもお役に立つことを願って・・・。


ではでは。



≪書いている人≫
㈱dot design office
代表:永井進治
略  歴

f:id:dotdesign:20160303125214p:image