『店舗デザイン』のしくみ。

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お店の照明の基本2種!!

 

今回は「照明デザインのしくみ」と題してお送りいたします。

「照明デザインのしくみ」は第一回目となりますので、

まずは基本を押えようということで今回は照明の基本的な2種類ついてのお話です。

  

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最近のお店の照明デザイン(オフィスもそうですが)は多くの場合、用途別に2種類に使い分ける方法をとっています。

 

 

 

これを「タスク・アンビエント方式」とか言ったりします。

(正確にはちょっと違う気もしますが・・・)

 

用途別と言うと少しわかりづらいですが、つまりは「均一に全部を明るくする」のではなく「そのポイントごとに用途に応じ明るくする」ということです。

 

あなたの机の上に「デスクライト」はありますか?

あればあなたの机廻りは「タスク・アンビエント方式」の照明デザインということになります。

 

「私はデスクについてタスク・アンビエント方式を採用しています!!」

とかっこよく言っても、全く間違いではありません!!

 

 

とまぁ話がずれましたが、最近のお店の照明はつまりはそういう考え方でできているということです。

では、具体的にお店の照明がどういう感じで2種類に分けられているかを見ていきましょう。

 

①ベース照明

 

まず最初は「ベース照明」です。「基礎照明」とも言います。

読んで字のごとく基礎となる照明です。

 

なんの基礎かというと明るさの基礎です。

「部屋全体を一定の明るさ以上にする為の基礎的な照明」

のことをこう呼びます。

 

部屋全体つまりはその空間「環境」を明るくする為ということで、

この「ベース照明」が「タスク・アンビエント方式」の「アンビエント」にあたります。

「アンビエント」とは「環境」という意味なのです。

 

主に使用する具体的な器具は「ダウンライト」や「シーリングライト」ですが、

別にこの2つにこだわる必要は全くありません。

照明を設置する用途として「部屋全体を一定の明るさにする為の照明」であれば、

それは何でも「ベース照明」です。

 

このベース照明ですがその用途上、設置場所も均一に満遍なく設置されることが多いです。

 

②ポイント照明

 

次はポイント照明です。

これはさっき出た机の話の中で言うと「デスクライト」に当たります。

用途を書くと「各ポイントをそれぞれ明るくさせる為の照明」というとこです。

デスクライトで言うと机を明るくする為の照明ということになります。

 

この「机を照らす」という「タスク」つまり「課せられた仕事」をこなすための照明が「ポイント照明」です。

 

主に使用する具体的な器具は「スポットライト」です。あとは「ペンダントライト」を使うこともあります。(もちろん「デスクライト」もそうですが・・・。)

 

ポイント照明は飲食店であればテーブル(つまりは料理など)、

物販店であれば陳列棚(つまりは商品など)を直接照らす照明ですから

非常にとっても、最大級に重要です!!

 

ですからかなり慎重に色々な要素を見て選定する必要があります。

その要素(色味、演色性、照度など)のそれぞれについてはまた別の機会に具体的にお話しますね。

 

ちなみに、私は世に言う「装飾照明」や「間接照明」などはこの「ポイント照明」に属していると考えています。それらは「雰囲気を演出する」というタスクをポイント的にこなす役割を持つと考えるからです。その上これらは「テーブルを照らす」「陳列棚を照らす」といったタスクを「雰囲気を演出する」というタスクと兼ねることもできるからです。

 

(脱線しますが、この「兼ねる」というのが店舗デザインでは非常に重要だと私は思うのです。

「兼ねられれば」「その分安くなる」からです。脱線でした・・・。)

 

「ベース照明」と「ポイント照明」のバランスが肝!!

 

ごくごく簡単にいうとお店の照明は大きく分けてこの2種類「ベース照明」と「ポイント照明」に分類されます。そして、この2つバランスがお店の雰囲気を決定するといっても過言ではありません。

 

照明とはお店の雰囲気を決める最大のものです。

照明一つで「楽しいお店」になることも「落ち付いたお店」になることもできます。

その上で、どんな業態のお店であれ、それぞれに必要な明るさがあります。

テーブルの上が暗い飲食店は駄目ですし、陳列棚が暗い物販店もあり得ません。

そもそも深夜飲食で言えば明るさは法律で定められていたりもします。

 

つまり、決められた明るさの中で「ベース照明」と「ポイント照明」のバランスを調整することがお店の照明の、ひいてはお店の雰囲気を決定する「肝」なのです。

 

ものすごくざっくり言うと、

「ベース照明」の比率をぐんと高くすれば、空間全体が明るい雰囲気のお店ができます。

逆に暗い雰囲気のお店を作りたい時はその逆に「ポイント照明」の比率を高くし、テーブルや陳列棚だけを照らしてあげればいい訳です。

 

さてさてなんだかとっちらかりましたが、今回のお話は以上です。

基本と名付けてしまったのでなんだか具体的な話に欠けた内容になってしまいました。

 

次回の「照明デザインのしくみ」では「LED」のこととかいろいろと具体的な話ができればと思っております。

 

それでは、あなたのお店に少しでもお役に立つことを願って・・・。

 

ではでは。

 



≪書いている人≫
㈱dot design office
代表:永井進治
略  歴

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